爽太はそう言って部屋の中を見渡した。


何だか恥ずかしい、と思いながらも爽太をソファに座らせる。



「テレビでも見てて」



私は少し落ち着きを取り戻してキッチンへと戻った。


あー・・・もう・・・緊張する・・・!


「ふぅー・・・」


キッチンへ戻ると、大きく深呼吸する。


家の中に人がいるのは少し変な感じがする。

一人じゃないということが、新鮮なのだ。


そんなことを考えながら、ソファに座ってバラエティ番組を見ている爽太を見てみる。



これ・・・夢じゃないのかな・・・。



もしかして・・・私寝てる?



本気でそう思ったけれど、バカなことを考えるのはやめた。

さっさと作ってしまおう。



時折聞こえる爽太の笑い声に耳を傾けながら、晩ご飯を作る。




こういうのも・・・悪くない。


誰かが家にいるというのは・・・何だか楽しい・・・。


晩ご飯を作りながら、いつの間にか私は笑顔になっていた。