太陽と星 ~君と過ごした最後の夏~

「ただいまー」


誰もいない家に、言ってみる。

うちは母子家庭で、兄弟がいない私は小さな時から一人でいることが多かった。



今日も母さんは仕事で帰ってくるのが遅い・・・きっと12時を過ぎてからだろう。



私はゆっくりと靴を脱ぐと二階の自分の部屋に行って、ドアを開けカバンを下ろす。


湿気のせいでボサボサになった、肩の上くらいまでの髪の毛。

本当に・・・湿気は嫌だ。


降り続く雨を見ながらベッドに座る。



・・・・今日は・・・いつもより疲れた・・・。



色々なことが頭の中を駆け巡る。



結局あの後・・・爽太と真奈美はどうやって帰ったのだろうか。



私は流生と相合傘をして・・・帰ってきたのか・・・。


思い出すと少しだけ、頬が熱くなる。



爽太と真奈美も相合傘をして帰っていたら・・・。

そう思っただけで胸が苦しくなる。



応援するはずなのに、幸せになってもらいたいはずなのに・・・

何を考えてるんだろう、私は。