太陽と星 ~君と過ごした最後の夏~


「ご、ごめん・・・」


私はそれだけ言うと、歩き始めた。


流生は・・・私が濡れないようにしてくれただけなのに・・・・私は流生を傷つけてしまったかもしれない。



なぜかずっと胸が苦しくて・・・少しずつ歩くのが速くなっていった。



その後、私たちが会話を交わすことはなく・・・気づいてみれば私の家の前に着いていた。



流生は、どう思っただろう。

私のことを気にかけてくれていたのに・・・・。




「じゃあな。風邪引くんじゃねーぞ」



流生は私に向かってそう言うと、顔の高さで軽く手を振った。