太陽と星 ~君と過ごした最後の夏~



「いや・・・なんでもない。てか寄れよ・・。濡れる」



流生はそれ以上何も聞かずに、私の手を引いた。


急に握られた手が、熱くなって・・・心臓がドキドキと音を立てている。


・・・手・・・握られてる・・・・?

緊張なのか、なんなのか分からないけど・・・足が止まってしまう。



「・・・わりぃ・・」



・・・えっ・・・あ・・・・嫌なわけじゃなくて・・・・。


少し寂しそうな声でそう言った流生に、勘違いされてしまったと思うと胸が苦しくなる。


すぐに手は離れて、私の手を掴んでいた彼の手はポケットの中に入れられた。


私たちの間に少し気まずい雰囲気が流れる。