太陽と星 ~君と過ごした最後の夏~


なんでこう、私の周りにはモテる人しかいないんだろうか。


「あ、流生。お疲れ~」



私が笑ってそう言ったけれど、流生は笑わず、私の目を見ていった。


「何か、あったのか?」


「えっ・・・?何も・・・ないよ」


・・・・そんなに分かりやすい顔してたかな・・・?

なんで分かるんだろう。



「あれ?傘持ってねーの?」



私が戸惑っていると、流生は急に話題を変えたから、あまり深くまで聞かれなくて良かったと少し安心する。

ホッとして安堵の溜息を漏らしながら「忘れたの」と返事した。