なんでこう、私の周りにはモテる人しかいないんだろうか。 「あ、流生。お疲れ~」 私が笑ってそう言ったけれど、流生は笑わず、私の目を見ていった。 「何か、あったのか?」 「えっ・・・?何も・・・ないよ」 ・・・・そんなに分かりやすい顔してたかな・・・? なんで分かるんだろう。 「あれ?傘持ってねーの?」 私が戸惑っていると、流生は急に話題を変えたから、あまり深くまで聞かれなくて良かったと少し安心する。 ホッとして安堵の溜息を漏らしながら「忘れたの」と返事した。