「あれ、芽悠!まだ掃除してたの?」


下校時間ギリギリの時、教室に何か忘れ物をしたのか真奈美がやってきた。



「うん、だけどもう終わったよ!」


「そっか。あ・・・・爽太くん。・・・おつかれ」



私の方に向いていた視線は自然と爽太の方に向き、それと同時に真奈美の頬がほんのり赤く染まる。



「横岡もおつかれ。今日も絵描いてたの?」




爽太は真奈美に優しい口調でそう言った。




「うん。まあ、美術部だから他にすることないんだけどね・・・。アハハ」



真奈美は頬を赤くしながらも、楽しそうに爽太と話している。