「行こう、芽悠」
流生が帰った後、私たちはゆっくりと歩き始めた。
心臓の音が鳴り止まない。
久しぶりのこの感じに、なぜかまた目に涙が滲む。
ああ・・・本当に好きだ。
・・・すごく好きだ。
久しぶりに歩いた彼の隣。
前と変わらず・・・彼の隣はドキドキする。
・・・前に戻ったみたいだ・・・。
薄暗くなってきた空。
生温い風が頬を掠めた。
「俺は・・・横岡と付き合ってない。好きでもない」
爽太が、立ち止まってそう言った。
振り向いて彼を見ると、彼は真っ直ぐに私を見つめていて。
嘘じゃない・・・。
ただ、そう思った。

