太陽と星 ~君と過ごした最後の夏~



佐野っちと色々な話をしていたら、すぐに時間は過ぎていった。


「でも可愛いってのは・・・・ちょっと心外なんだけど」


佐野っちはさっきのことを思い出したようにまたムッとして、そう言った。


「だって可愛いから・・・仕方ないじゃん」

「別に俺は可愛くないし」

「じゃあかっこいい?」

「"じゃあ"、じゃなくて普通にかっこいいんだけど」

「それは自分で言っちゃダメでしょ」


私がそう言って笑うと、佐野っちはまたムッとして急に私を抱きしめた。


「・・・でも、かっこ悪くはないでしょ?」


耳元で甘く囁かれた言葉は、私の脈を速くするばかりで。

先生は私の瞳をじっと見つめると、言った。


「好きだよ・・・・芽悠」


先生の唇が、そっと・・・優しく私の唇に触れる。

チクリと痛んだ胸。

わけもなく、涙がこぼれそうになる。


甘くて、優しいキスが・・・全身を痺れさせていく。



本当にこのままで・・・・いいのかな。



佐野っちの優しい言葉が、初めて呼び捨てにされた名前が、余計に私の胸を苦しめる。



私も先生のことが好き・・・・って、言えたら______。




そうしたら爽太のことを・・・・


______簡単に消せるんだろうか