あの日から、私たちはお互いにもう戻れない道を進み始めていた。


「芽悠おはよ」

「あ、おはよう流生」


真奈美と爽太とは、あの日以来一言も喋っていない。

もうきっと2人は、付き合ってるんだ____。


ただ、そう思うしかなかった。


だって、真奈美と爽太はキスしてて、

爽太は____。



「先生のことが・・・・・好き・・・」


苦しくて、苦しくて仕方が無かった。

彼を見た途端に、涙が溢れて止まらなかった。

あぁ、好きなんだって・・・ただそう思った。

なんで、こんな嘘付いてるんだろうってくらいに。


けれど爽太は、違った。


「・・・・・・そっか・・・・」


寂しげで、切なげな表情を見せたかと思えば、

彼はその一言だけを残して後ろを向いて歩き出した。