「でも、分かってるから・・・。
爽太くんが、芽悠のこと好きだって・・・・」
そう言うと彼女は俺を切なげに見上げた。
・・・あ・・・・・・。
横岡が・・・本当に俺のことが好きなら・・・・。
彼女は、失恋したんだ_______
「もう、邪魔したりしないから。
だから最後に・・・・______キスしてくれない?」
横岡の言葉が、妙に胸に痛みを感じさせる。
彼女も、俺と同じ痛みを・・・
哀しさを・・・・
感じていた。
ゆっくりと近づいてくる横岡の顔。
迫ってくる彼女の唇に・・・瞳を閉じる。
そっと触れた柔らかい感触が・・・のしかかる罪悪感を大きくさせる。
・・・・そこから流れ込んできた熱い体温が・・・全身を駆け巡る。
何処かで、負い目を感じていた。
横岡に対して。
俺の勝手な見解で・・・・横岡を悪く見ていた。
もっとこうして早く横岡と向き合っていれば・・・・・・横岡が芽悠を傷つけることもなかったかもしれないのに。
そう思うと・・・・・・横岡のキスを受け入れるしかないと・・・・ただ、そう思った自分がいた。
______芽悠が・・・・見ていたなんて知らずに

