横岡はゆっくりと顔を上げて、俺の目を見た。
「横岡は、注目を集めたいんじゃなくて・・・・・自分をちゃんと見てくれる人が欲しいんじゃねぇの?
横岡には・・・・・自分と真剣に向き合ってくれて、ちゃんと理解してくれる人が・・・・・必要だったんじゃねぇの?」
固まったように動かない彼女を見つめながら、変わらない声で言う。
勝手に彼女を悪者にしていた自分に・・・・少しだけ、胸が痛んだ。
全てに、理由があって・・・・・
そこには沢山の思いが溢れてて・・・・・・。
彼女が芽悠を傷つけたのは、彼女なりの理由があって・・・・。
何も考えずにただ彼女の非だけを責めるのは・・・・・・何処か違う気がした。
「・・・・・・芽悠はちゃんと・・・・・・横岡のこと、見てるよ」
俺がそう言った途端・・・・顔を歪めてまた大粒の涙を零した彼女。
そう・・・か・・・・。
やっぱ横岡は・・・・・・芽悠のことが嫌いとか、そういうわけじゃ・・・ないんだ。

