太陽と星 ~君と過ごした最後の夏~




彼女の顔から・・・笑みが消えていく。

大きな瞳を揺らしながら・・・・唇を噛み締めた。



「なんで・・・・。なんでアンタにそんなこと言われなきゃいけないわけ?」


潤んだ瞳。

強気の口調が・・・・余計に彼女を痛々しく見せる。



「なんで・・・・芽悠を傷つけないといけないんだよ」



横岡は・・・・・何のために芽悠を傷つけようとしたのか。


ただ単に俺を奪うため・・・・なんて、今の彼女を見てただそれだけだとは思えなかった。



「私は・・・・・傷つけたくて傷つけてるんじゃない!
これくらいしないと・・・・・誰も私のこと見てくれないじゃない!
別に私が人の彼氏を奪う最低な奴だって言われたってどうってことない。
私のことをそうやって見てくれてるんだから」



横岡の瞳からボロボロと溢れてくる涙が、何度も彼女の頬を伝う。

声を張り上げて、肩を上下に揺らしながら俺を睨みつけた。