俺が横岡とキスしたことを芽悠に話さなかった。
そのことが原因で俺を避けたりしていたなら・・・・・俺の"好き"って言葉がウソだったかどうかなんて・・・聞く必要ない。
『なかったことにしてあげる』
芽悠が言ったこの言葉。
俺は・・・・芽悠が、俺と横岡が付き合ってると勘違いしてるとしか思えなかった。
「そっか・・・」
「で、お前はそれを俺に聞いて・・・・どうするわけ?」
流生は俺の肩に手を掛けて、そう言った。
俺は黙ったまま、目線を落とす。
知っても・・・・・・どうしようもできない自分に・・・ただイラつく。
「まぁ・・・お前と城咲が両想いなことくらい、クラス全員知ってるだろうけど」
「は・・・っ・・?」
「お前ら見てたら誰でも気づくよ。
てかお前が城咲の想いに気づいてなかったこと自体がすげぇから。
鈍感すぎんだろ」
・・・・・クラス全員?
なんだよそれ・・・・・。

