太陽と星 ~君と過ごした最後の夏~



***




「お前・・・芽悠の好きな奴知ってる?」


「知ってる」



部活が終わって、更衣室で着替えをしていた時・・・俺は何気なく流生に聞いた。



「・・・・・・誰」


「城咲に聞けよ」



昼とは打って変わってそっけない返事に、俺は小さくため息を吐いた。

・・・・・てかなんで知ってるんだよ・・・。


けれど流生はそんな俺を見て何かを感じたのか・・・着替えが終わって更衣室を出ると、何処か遠いところを見ながら言った。


「お前だよ」

「・・・・・は?」

「城咲の好きな奴」


そう言い終わってやっと、流生は俺を見ると・・・ふっと小さく笑った。

あぁ・・・・やっぱり・・・。

ただ、そう思った。


自意識過剰かと思われるかもしれないけど、今までの出来事の辻褄を合わせるには・・・・この答えしか、なかった。