太陽と星 ~君と過ごした最後の夏~






「・・・・したよ」




至って冷静な俺の声が響いた。


自分でもおかしいくらいに、落ち着いていた。



けれど目の前の彼女は・・・・・・違った。



「ほんと・・・に?」



掠れた声。

切なげに大きな瞳を細めて、唇を噛み締める彼女。


段々と彼女の瞳が・・・潤んでいく。




「・・・・うん。横岡とキス、したよ」




今にも泣きそうな彼女に・・・胸が痛いほどに締め付けられる。


俺はまた・・・・・・


大切な人を______




「さっきの言葉も・・・・・全部、嘘?」



苦し紛れの彼女の声が、響く。


全部、嘘。


彼女の口から出た言葉に・・・・・泣きそうになった。