少しの沈黙が流れて・・・・彼女は言いにくそうな表情で口を開いた。
「真奈美と・・・・・キス・・・したの?」
切なげに瞬いた瞳は、俺の心に大きな罪悪感となってのしかかった。
あぁ・・・・・やっぱり芽悠は・・・
知ってたんだ。
今まで現実味を帯びていなかった事実が、彼女の口から聞くだけでこんなにも心臓を苦しめる。
彼女がそれを知らなかったらいいのにと心の片隅で考えていたものも、一気に消え去る。
でもなぜか・・・・・冷静だった。
彼女に横岡とのことを知られて、それを問いただされているのに・・・・なぜか、冷静でいられた。
誤魔化しても意味がないって・・・分かってたからかもしれない。
芽悠にはちゃんと・・・・・話しておかないといけないことだから・・・・・。

