「お前・・・・ホントに馬鹿だろ」
「・・・うっさいな」
自分の思い通りにいかない。
自分が思ってること全てが、彼女には伝わらない。
『・・・・っ・・・離してっ!!』
彼女に拒絶された時の記憶が・・・・いつも鮮明に蘇ってくる。
振り払われた自分の手。
今でも俺のことを避け続けている彼女。
そんな現状に・・・・未だに俺は、くよくよしたまま・・・。
そんな中、流生の言葉はいつも核心を突いてくる。
「このままだと、佐野にとられんぞ」
「・・・・・・・分かってる・・」
そして結局俺は、そんな流生の言葉に動かされている・・・。
夏なんて、簡単に終わってしまうのに。
時間なんてすぐに経つ。
今、しないで・・・・・俺はいつ彼女に思いを伝えるんだろう。

