太陽と星 ~君と過ごした最後の夏~




チラッと芽悠の方を見ると・・・


「いっ、行きますっ!」


少し大きな声を上げて、顔を赤く染めて佐野と話している彼女が目に入った。


なんだろうこの・・・・胸が灼ける感じは。



「そーたくん?」



悔しい。

佐野が・・・・芽悠の表情をコロコロと変えさせて、俺はそれをただ見ていることしか出来ないことが。

佐野の気持ちを知ってしまったからには・・・・余計に悔しくて堪らなくなる。



「・・・・はぁー・・」

「いきなり暗い感じやめて」


それでも自分には彼女を笑わせることなんてできなくて・・・・ついため息が漏れる。