チラッと芽悠の方を見ると・・・
「いっ、行きますっ!」
少し大きな声を上げて、顔を赤く染めて佐野と話している彼女が目に入った。
なんだろうこの・・・・胸が灼ける感じは。
「そーたくん?」
悔しい。
佐野が・・・・芽悠の表情をコロコロと変えさせて、俺はそれをただ見ていることしか出来ないことが。
佐野の気持ちを知ってしまったからには・・・・余計に悔しくて堪らなくなる。
「・・・・はぁー・・」
「いきなり暗い感じやめて」
それでも自分には彼女を笑わせることなんてできなくて・・・・ついため息が漏れる。
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