太陽と星 ~君と過ごした最後の夏~



もう涙を、拭わなかった。

ただ、目の前の先生を見つめていた。




先生の上着の裾をぎゅっと掴んで、引き寄せる。


先生は私の涙を両手の親指で優しく拭った。

切なげな瞳で、私を見つめる先生。


溢れ出す涙は、もう止まらなかった。




「キス・・・・・して・・・」



私がそう言うと・・・・先生は何も言わずに、私の目を見た。


優しい瞳。

切なげで、哀しげで・・・儚い。



先生はゆっくりと愛おしげに、私の頭を優しく撫でた。


その手をするりと滑らせて、私の頬にそっと触れる。



トクン、と小さく心臓が音を立てる。


もう片方の腕を私の頭の上の壁に当てて・・・先生は私に覆い被さるような体勢になった。


私は身を任せるように壁に寄りかかり、先生の瞳を見つめる。