驚いて目を見開いたまま、言葉が出ない。


今・・・・佐野っち・・・・・


_____何て言った?




見上げると目の前に先生の顔があって、視線がぶつかる。



ドクン、と心臓が音を立てた。



先生の手から伝わってくる体温。

・・・・冷たい、けれどどこか温もりのある感触。


ふわりと漂ってきた甘いの香水の香り。

胸を、ぎゅっと締め付けるその匂い。



優しく微笑んでいる口元。


細められた目。


切なげな眼差し。




先生が、先生じゃ・・・・ないみたい・・・・。