そんな先生を見た途端に･･････

なぜか、押さえ込んでいた感情が溢れ出してくる。


涙が止まらなくなって、先生の着ている上着の裾をぎゅっと掴んだ。



「せん、せ････爽太が････っ･･･う"ぅっ･･」



自分でもよく分からないけど、全部全部････吐き出してしまいたくて。


よく考えてみたら、吐き出すところが････なかっただけかもしれない。



「キス･･って････その人のこと････っ･･･」



気持ちを押さえ込んだまま、平静を装っていただけだった。



「･･･好き、じゃ････なくても･･･出来る･･っの･･･？」



何度も何度も頬を伝う涙。

上手く声が出なくて、嗚咽が漏れる。



もう、どうすればいいのか････分かんないよ。

どうやって正直になればいいのかも、分かんない。



私は･･･････

どうすればいい？



すると先生は･･････両手で私の頬を包み込むように触れた。



ひんやりと伝わってくる先生の手の感触。




「じゃあそれ･･････



＿＿＿＿＿俺と試してみる？」