なぜか・・・熱いものがこみ上げくる。


やっぱり私は・・・・・全然、真奈美の応援なんてしてない・・・。

人の幸せなんて・・・・・願ってない・・・。



自分が幸せになりたいって・・・・ただ、それだけしか・・・・考えてない・・・・・。


視界が滲んで、揺れる。




その時______



頬に、冷たいものが触れた。



「泣いてるの?」



優しくて、低い大人の声。


頬に触れているのが先生の手だということを理解するのに、数秒かかった。


冷たい親指が、目尻からこぼれ落ちようとしていた涙をそっと拭う。


驚いて見上げると・・・・・

そこには、切なげに私を見下ろしている先生がいて。