芽悠は、星座とか星を眺めるのが好きだって言ってたのを覚えてる。
たまに、二人で学校の帰りに海岸に行って・・・綺麗な星を見た。
その時の芽悠は凄くはしゃいでた。
あれがオリオン座だとか、ふたご座だとか言って。
冬で凄く寒かったのに、何だか心が温かかったのを覚えてる。
「そっか。まあな、だから俺が買ってやったんだよな、その下敷き」
「よく・・・覚えてたね」
芽悠が言ったことに、少し不思議になった。
俺が、このことを覚えてないと思ってたのか?
「あたりまえじゃん」
芽悠は少しびっくりした表情で、俺を見た。
「だろ?」
俺が笑うと、芽悠も笑った。
・・・・もっと・・・お前の隣で笑っていたい・・。
俺の腕の中に閉じ込めておきたい・・・。
そう考えると、きゅぅっと音を立てて窪む心臓。
お前は・・・星みたい。
小さくて、可愛い星。
俺が道に迷っても、俺を照らしてくれる星。

