太陽と星 ~君と過ごした最後の夏~

「そうだよ」

芽悠は明らかに動揺しながらそう言った。


・・・分かりやすい奴。


そう思うと少しだけ顔がにやけてしまう。


だけどそんなところが、芽悠の可愛いところ。



小さくて、ぴょんぴょんしてて・・・いつも楽しそうに笑ってる。


すぐに照れるくせに、いつもは女っぽくなくてサバサバした感じ。


自分では分かってないのかもしれないけど、男子の中では普通に人気がある。



モテないわけじゃないのに・・・今まで一度も付き合ったこととかなくて、

恋とかしてるのかは・・・知らない。



・・・芽悠は好きな人・・・いるのかな?

俺に好きな人を聞いたけど、俺がお前に聞きたいよ。




まあ・・・俺も、告白されても断るだけで、今まで付き合ったことなんてない。





俺が好きなのは・・・一人だけ。





「もうボロいのに・・・長く使ってくれてありがとな」


「だって・・・星・・好きだから」


大事に使い続けてくれている下敷きを見ると・・・・愛しさがこみ上げてきて、どうしようもないくらいに俺を苦しめる。


頬を赤くしながらそう答えた芽悠を見て、俺は少し笑った。