太陽と星 ~君と過ごした最後の夏~


佐野は俺に背を向けると、


「急に引き留めて悪かったな」


と言って、軽く手を振り教室の出口に向かう。




____お前が・・・・アイツの隣で、



笑顔にしてやれ_______




「佐野っ!!」




俺は大きな声で叫び、佐野を呼び止める。


足を止め、ゆっくりとこちらを振り返る。

佐野は・・・・驚いた顔で俺を見た。



「俺は、お前にアイツを譲ってもらったとか、思ってない。
お前に、アイツを頼まれてもいないから。


俺は俺の意志で、アイツの隣で、アイツを笑顔にする。



だから・・・だから、俺は・・・・


お前が後悔するくらい____





____芽悠を幸せにするから!!」