太陽と星 ~君と過ごした最後の夏~

無理に伝えようとして、またアイツを傷つけて・・・・。




俺が伝えられることが出来たら、いいんじゃない。


アイツがそれをちゃんと受け止めることが出来たら、いいんだ。



アイツが受け止められないのに、俺が伝えたら・・・・・

またアイツを傷つける。




「お前が・・・・アイツの隣で、笑顔にしてやれ。

もう一人で泣かなくてもいいくらい、
幸せにしてやれ」



俺には、出来ないから、と言ってポンポンッと俺の頭を叩いた。

そして少しだけ・・・・微笑んだ。




黒い前髪の隙間から少しだけ見えた佐野の目は、


切なげに・・・青空を映していた。