小さくて、抱きしめたら壊れてしまいそうだった。 儚げで、切ないその姿が・・・・俺の傷を、また増やしていく。 深々と切りつけられたような尋常じゃない痛みが残る。 でもきっと・・・・・お前は俺以上に、傷ついてるんだよな・・・・。 そう思うと、もう・・・・ 芽悠を見ることは出来なかった。 俺はゆっくりと、窓から目を背けて隣の壁に寄りかかる。 佐野は下を向いたまま、俺の前までやってくると、言った。