太陽と星 ~君と過ごした最後の夏~



"大人じゃ、ダメな時もあるんだよ"


そう言った佐野の声は、何かを振り切るような声で。

自分の気持ちを紛らわせるように、自分自身に言い聞かせているようだった。




「いつも思ってたよ。アイツの隣で、いつもアイツを笑顔にしてくれる奴がいないかなって」




え・・・?

佐野の言葉に、ガツンと頭を殴られたような気がした。

俺は・・・・ずっとアイツの傍にいた。

隣に・・・いた。


それなのに俺じゃ・・・・・ダメだったってことかよ・・・・。



悔しくて、苛立って・・・・・。

佐野にそう思われるくらいに自分は、芽悠のことを笑顔に出来てなかったのかって思うと・・・・自分自身に腹が立った。