太陽と星 ~君と過ごした最後の夏~

「お前の親御さんから聞いたよ」



どうせ、そうだろうと思った。

だからどうしたんだよ。


____俺が・・・・この夏でここを離れることを、佐野は知ってる。


それで・・・お前は俺に何が言いたいんだよ。


それを知って、何が言いたい。


俺がそれを、さっき芽悠に言おうとしていたことを知って、どうしたいんだよ。


残念だな、とか言って綺麗事で終わらせんだろ、どうせ。


「あっそ」


背を向けて教室から出ようとしたとき、


「今言っても、アイツを戸惑わせるだけだ」


大きな声が、聞こえた。


その声が、俺の足を止める。


・・・・・・・。

アイツって・・・・。