「で・・・なに」
「まぁまぁ、そんな焦りなさんな」
「は・・・・」
いつもはこんな感じじゃないくせに、なに言ってんだよコイツ。
なんでこういう時に限って・・・・・こんなふざけたような顔で・・・・。
なぜかふつふつと怒りが沸き上がってくる。
芽悠は・・・・・泣いてんのかもしんない。
今頃・・・芽悠は・・・・・___
さっき、追いかけられなかった小さな背中。
放課後・・・・流生と芽悠が二人でいるときも俺は___
追いかけられなかった。
二人で相合傘してるのを見たときも、俺はただ、立ち止まって見ているだけだった。
いつもいつも・・・・・・彼女の遠ざかっていく背中を、見てるだけだった。
追いかけることが、出来ない。
そんな自分自身が_____
___嫌で堪らない

