太陽と星 ~君と過ごした最後の夏~

「いいから、ちょっとこい」

「えー、やだ」

「はっ、お前ってそんな可愛げない奴だったっけ?!」

「うっせ」


なんとなく、悪態をついてみる。

じゃないと・・・・・苦しくていがいがするこの気持ちを、どこに向ければいいか分からなかった。


やっぱ最低だな、俺って。


自己嫌悪が激し過ぎて、苛立ってくるし・・・むしゃくしゃする。


自分自身が、意味分かんねーよ。


ってか、なんとなく成り行きで来ちゃったし・・・・・。


あー・・・くそっ・・・。


なぜか佐野には丸め込まれるし。

・・・あんな嘘くさい笑顔なのに。

とか、心の中で文句を言ってみる。


小さな空き教室に入ると、窓際まで行き窓を開けている佐野。

少しだけむんとしてた空気を、スーッと吹き込んだ風が紛らわせていく。