もう一度深呼吸して、席を立つ。


いつもとは違って教室の前側にあるドアから廊下に出る。

廊下に出ると、少しだけ涼しい風が吹き、俺の髪を揺らした。


言わなきゃ・・・・ダメだって。


決めただろ・・・。


言うって・・・。


芽悠に、伝えないといけない。

俺は心の中で、その言葉を何度も繰り返し唱えた。



振り返って、教室の中を少しだけ覗き込み、目の端に芽悠を捉える。

彼女を見ただけで・・・・熱い感情が湧き上がってくる。

ふぅっと漏れた吐息が、俺を包み込みブルーな気分にさせる。


言ったら・・・・芽悠はどんな顔すんのかな?