太陽と星 ~君と過ごした最後の夏~


"伝えたかった"


ただその感情だけが、彼を動かしたんだって思うと、切なかった。

哀しかった。


その感情だけで動けない自分が、情けなかった。

爽太に何も伝えられてない自分が、嫌だった。



流生はそんな私をギュッと抱きしめて、優しく背中を摩った。



「っ・・・ごめ・・・んっ・・・・ご・・めん"・・・っ」



彼の胸に顔を埋めて、何度も何度も謝る私の頭を、何も言わずにずっと優しく撫でて続けた彼。


流生は・・・・私よりつらいはずなのに・・・・。

今もまだ、彼の優しさに甘えてしまう自分に・・・・腹が立つ。


きっと・・・流生は私に見えないところで泣いてるんじゃないの・・・・?


私が今でも爽太のことが好きだってことを・・・・

流生は分かってて、それでも私のことが好きだと言ってくれた。