太陽と星 ~君と過ごした最後の夏~

ここにいるときだけは、流生はいつもと違った優しい雰囲気で笑う。


その笑顔になぜか元気がもらえて、少しだけかもしれないけど私も本当に笑えているような気がするんだ・・・。



「今日も旨いな」

「ほんと?良かった・・・!」



初めて二人でここでお昼ご飯を食べてから、私は流生の分までお弁当を作るようになった。

私の作ったお弁当を食べて、流生が笑ってくれていると・・・何だか嬉しくなる。



「いつもありがとな・・・芽悠」



・・・・・えっ・・・・?

今・・・・芽悠・・って・・・。

よ、呼び捨て・・・・・。


ドクンと音を立てて鳴った心臓が、全身を灼けるように熱くして行く。


「う、うん・・・・」


まともに流生の顔を見れなくて、私は下を向いたまま返事した。