「やっぱ、俺って良い先生だなぁ・・・」
「自分で言っちゃいけないでしょ」
あはは、と言いながら首の後ろを摩った先生。
やっぱり先生は・・・・凄く格好良い。
少し長めの黒髪に、整った顔。
スラッとしてて身長が高くて・・・・性格も、なんか可愛いし。
その時、先生は何かに気づいたように慌てて私を見た。
「あ、やばっ・・・お前下校時間過ぎてるから早く帰れ!」
「先生が私に話しかけてきたんでしょー」
少し焦って、頭を掻く先生を見て面白くて笑ってしまう。
軽くなった心で、作ったような笑顔ではなくて心から笑えている自分に・・・喜びを感じる。
・・・本当に先生は・・・良い先生だよ。
「いいから黙って帰る!お前がさっさと帰らないと俺が怒られんの」
むっとした顔で唇を尖らせる先生を見て、また笑いが込み上げる。
「ははっ、はいはい。それじゃ、先生さよーなら」
「はい、さよーなら」
先生はニッコリと笑って、私に手を振った。

