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「先輩・・・大丈夫ですか・・・?」

「・・・っ・・・ごめっ・・・ん・・・」

「いくら泣いても・・・いいですから」



もうここへ来ることが慣れてしまったせいか、ボロボロと涙をこぼしながら射撃場に来てしまっていた私。



いつものように私より早く来ていたゆうくんが、

嗚咽と共に大粒の涙を流している私を見て驚いた顔をして近寄ってきて・・・

いつの間にかゆうくんに慰められている私。




少し経って落ち着いてきた私に、ゆうくんはいつもの優しい声で言った。




「ホントは僕・・・・こうやって僕の前で先輩が泣いてくれて、ちょっとだけ嬉しかったんです」


「え・・・?」


「だって・・・先輩はいつも僕に笑顔しか見せないから。僕がどれだけ先輩の力になりたいと思っても・・・先輩は全部自分の中に抱え込んで・・・笑ってるでしょ?」


「・・・・・・・」


ゆうくんの言葉に、少し驚きながらもそんな風に思ってくれていたんだとなぜか温かい気持ちになる。