「えーと、夏休みには補習があるからなー。
夏休みをエンジョイしたいならこの期末テストは気合入れて頑張るように。
赤点取っても、俺と一対一で補習できるから楽しみにしとけよ」



笑いながらさらっと怖いことを言う佐野っちに苦笑いするみんな。


先生と一対一で補習だなんて・・・エンジョイどころか地獄だ・・・。



「じゃあ、部活では熱中症に気をつけて水分補給をしっかりするように。以上!」




佐野っちの大きな声でSHRが終わる。



はぁー・・・・今日もやっと一日が終わった・・・・。



「じゃあね、真奈美」

「うん、ばいばい芽悠」



私は大きく伸びをして、荷物を持つと後ろにあるドアから廊下に出る。


あ・・・・。


教室の前のドアのところに立つ爽太が目に留まる。




早く・・・部活に行かないと・・・・。



自分の中に込み上げてきた何かを抑えるように、部活・・・部活・・・と考えながら足を進める。