太陽と星 ~君と過ごした最後の夏~


さっきよりも強く握られた、二人の手。


自分ではない男と繋がれた手が、深い傷をえぐり、全身を麻痺させていくようだった。


・・・・親友だろ・・・。

何考えてんの、俺・・。


呆れるのと同時に、黒い感情が心を染めていく。



「・・・どうした?」



流生の怒りが籠った声が、より自分を黒くしていく。

俺を睨む瞳から、彼女のことをとても大切にしているということが伝わってくる。


俺なんかよりも・・・・流生の方が芽悠を幸せに出来る・・・。


その事実だけが、喉元を締めるように呼吸を苦しくさせる。