太陽と星 ~君と過ごした最後の夏~


重い足を引きずるように廊下を歩いていた時、教室の中から聞こえた佐野の声。


「お前らそんなに仲良かったっけ?まあいいけどさっさと部活行けよー」


"そんなに仲良かったっけ?"

それは間違いなく流生と芽悠に向かって言った言葉。

それくらい二人の距離が縮まったのだと感じるだけで・・・・胸に鋭い痛みが走る。

息が詰まって喉元が苦しくなる。



足をどうにか前に進ませようとするけれど・・・・・固まったように動かない。



その時、教室の出口に向かって歩いてくる足音が聞こえた・・・・・・。


・・・・・・・会いたくない。


流生に向けられた芽悠の笑顔を・・・・見たくない。