灰色に汚れてしまったような空は、俺に光を向けない。 光も、道も与えない。 逃げ道を失った感情が、俺の中で暴れているまま。 いっそこのまま・・・・・何処かへ消えたい。 ただ、そう感じた。 ・・・・その時、後ろから、教室に入ってくる足音が聞こえた。 不意に、振り向く。 俺の瞳は勝手に・・・・・彼女の目を捉える。 ・・・・腫れてる・・・・・。 その瞬間胸に広がる、痺れに似た感覚。 俺が・・・・お前を泣かせたのか・・・? すぐに逸らされた視線が・・・・余計に俺の切なさを増す。