太陽と星 ~君と過ごした最後の夏~

流生は走って教室を出て行った。

きっと・・・・芽悠のところへ行って、慰めてやるんだろうな。

アイツを・・・・笑顔にしてやるんだろう。


そう思っただけで、今までにないほどの苦痛に耐えられなくなりそうだった。

唇を噛み締めて、爪が食い込んで血が出そうなくらいに拳を強く握る。



今、俺が何をしたって全く意味はない。


俺は芽悠を笑顔にすることは出来ない。


ただ・・・・それだけのことだから。




いつも、お前の隣には俺が居ると思ってた。


きっとそれは、これから先もずっと・・・・そうだと思ってた。


だけど、それを変えようとしたのは自分だった。


自分だったはずなのに・・・・こんなに後悔しているのはなぜだろう。


これほど・・・・お前のことが好きだったって・・・今更気づいたって遅いのに。


どうしようも出来ないのに・・・・。