太陽と星 ~君と過ごした最後の夏~

お前は・・・何も知らなくていい。


何も感じていなくていい・・・。


ただ、俺だけのものにしたかった。

あの時のキスは・・・・俺だけの、ファーストキスでいいから。


そんな理不尽な言い訳なんて・・・・通用しないことも分かってる。

けれど、もう今更どうしようもできない事実。



もしお前が知ったら・・・どれだけ悲しむんだろう・・・。

分かってやってる俺は・・・最低だな・・・・。



寝てる時とか・・・一番しちゃダメだろ・・・・。


今考えても、罪悪感でいっぱいになる。

アイツの泣いてる顔が・・・思い浮かぶ。



でもその事実が・・・・今は俺の心を少しだけ軽くしてくれる。




ごめん・・・芽悠。


俺じゃない奴が好きで、俺じゃない奴とする予定のキスだったのに。


なのに俺は・・・・自分を抑えられなかった・・・。

お前のことを・・・・考えていなかった・・・。


ごめんな・・・。



思い出せばその記憶は鮮明になるばかりで、俺の心臓をえぐるように痛みは全身に広がっていく。