太陽と星 ~君と過ごした最後の夏~

「もう十分迷惑かけられてるから今更謝んなよ。謝るくらいなら笑っとけ」


そう言って両手で私の頬を摘んで引っ張った。


「笑ってくれた方が、嬉しい」


私は負けじと流生の頬に手を伸ばし、彼の頬を摘む。


「バカ、痛いんだからね」


私は笑って流生を見た。

流生に引っ張られて少し赤くなった頬に手を当てる。

赤くなった原因はそれだけじゃないことも、分かってる。



「ありがとう」



爽太が大きな太陽みたいなら・・・流生は輝く流れ星のよう。

その輝きを見たらみんなが幸せになれるんだ・・・・。


流れていくその瞬間、その星はどの星よりも光り輝く。



彼の輝きは・・・流れ星のように一瞬で消えてしまいそうな儚さを持っている。


でもその輝きが・・・・一瞬の輝きが・・・私の心を明るくさせてくれる。


道を失った私を・・・導いてくれるような儚い光が。