太陽と星 ~君と過ごした最後の夏~

流生は私に向かって優しく、刺のない笑顔で笑いかけた。


「そろそろ掃除・・・行くか」


流生の言葉に、私は渋々頷く。



・・・掃除に行ったら、真奈美と会わないといけない。



流生は私のそんな表情に、何かを感じたらしくて・・・ベンチから立ち上がると、扉を開けて少し大きめの声で先生に言う。




「センセー、城咲がまたちょっと体調悪いみたいだから・・・掃除時間の間もちょっとここで休ませてあげてくんない?」


「あらー、大丈夫なの??」


「多分、掃除時間休めば大丈夫だと思う。俺が一緒に居るからセンセーは仕事してていいよ」




先生と話し終わったのか、また私の隣に座った流生。



「なんか・・・ごめん」

「何で謝るんだよ」

「だって・・・迷惑ばっか、かけてる」



申し訳なさそうに言った私の顔を見て、流生は笑った。