太陽と星 ~君と過ごした最後の夏~

「あっ、それ・・・!」


私は流生が食べているメロンパンに目を向ける。



私が大好きなやつだ・・・。



中にカスタードクリームが入っていて女子に人気で、いつもすぐに売り切れてしまう。



サクッ、フワッなパンと甘さ控えめなクリームがよく合っていて・・・甘すぎないから大きめのサイズだけど一つ食べても気持ち悪くならない!



私は目を輝かせてそのメロンパンに熱い視線を送るけれど、流生はニヤニヤしながら「やらないぞ」と言った。



その言葉に少し拗ねると・・・無意識に唇が尖る。



それでも面白そうにこちらを見つめる流生を見て益々拗ねた私は、もういいよ、とでも言うかのように卵焼きを口に運ぼうとした。



すると、横から現れた大きな口。

私が箸で掴んでいた卵焼きが一瞬にしてなくなる。




「あー!食べたっ!」




驚いて目を見開く。


流生はニヤニヤしながらそれを食べると、

「美味しいな、これ」と言って笑った。