・・・・今は何も・・・・話したくない・・。
顔も見れないよ・・・・。
私は近くにやってきた爽太を避けるように席から離れる。
「おい・・・」
そう言った爽太の声に返事することもなく、お弁当を持って流生の席まで行く。
・・・・爽太を・・・避けてしまった。
「一緒に・・・食べよ?」
流生は私の顔を見ると優しく笑って、
「ん、そうだな」と言うと購買で買ったと思われるパンを手に立ち上がる。
私たちは一緒に教室を出て、保健室まで行く。
「センセ、花壇のとこで昼飯食ってもいい?」
「いいけど、イチャイチャしないでちょうだいよ?」
「し、しませんよ!」
後から誤解されるのも困るから、先生に許可を得る。
そこは保健室から外に出ると目の前にある花壇で、いつもお先生が手入れをしている。
保健室は1階の一番端にあり、なぜか外に出る扉がついている。
グラウンドに近いから・・・すぐに怪我人とかを連れて来ることが出来るようにするためとか・・・?
よく分からないけれど、これは使える扉なのだ。

