流生はそんな私の心を見透かしたのか、少し心配そうな顔で言った。



「大丈夫・・・・俺が一緒に居てやるから」



流生はまた、私のことを優しく抱きしめた。

気づけばドクンと波打つ心臓の音が聞こえる。

きっと・・・流生がいれば大丈夫だと、そう思う。



このまま逃げているわけにはいかない・・・いつかは必ず会わないといけないんだから・・・。



私は抱きしめられたまま、うんと頷く。


その時、ドアが開く音と共に軽快な鼻歌が聞こえてきた。




「あら・・・・。きゃっ、流生くんじゃない!」




驚いて私からバッと離れる流生。

見るとそこには保健室のおばちゃん先生がいた。


運悪くカーテンにもカバーされていなかった今の光景・・・。




・・・みっ、見られた・・・?

沸騰するように急に真っ赤になる顔。




「それに・・・城咲さん!?・・・保健室でラブラブするのは禁止よ?何してるんだか知らないけど!」


唇を尖らせて頬を膨らませた先生は何だか、先生には見えない小学生みたいな反応。