喉元まで出掛かる熱い気持ちを、必死に押し殺す。
涙が溢れて止まらなくなる前に・・・・この場から逃げ出したい。
今まで告白を断り続けてきた爽太が、私に優しく笑いかけた爽太が、真奈美と・・・キス?
あの日・・・爽太が私の家に来た日に真奈美と・・・・キスをしてたってこと・・・?
自分の中の爽太が、爽太ではなくなる。
「返事は・・まだなんだけどね」
少し残念そうに下を向いたけれど、すぐに私の方を向いてまた笑った真奈美。
今の真奈美は・・・私の知ってる真奈美じゃない。
今までに見てきた笑顔と違う。
何で・・・・面白そうなの?
楽しそうに微笑む真奈美は・・・・私が見たことのない人。
彼女は嘲笑うような笑顔を私に向けた。

