私が由紀と過ごすのが普通になったある日のこと。


「ねえ、ちょっと時間ある?話あるんやけど」

「うん!大丈夫やよ!どしたの?」


放課後、実紅と璃子に呼び出された。

用事もなかったから2人について行った。

あまり人が通らない階段に連れてこられた。
でも2人ともなにも言わない。


「話ってなに?」


先に口を開いたのは私。
早く気まずい雰囲気から逃れたかった。


「茉里亜って何考えてるの?」

「え?…」


実紅が言った質問の意味がわからなかった。


「だからなんで由紀ちゃんと一緒にいるの?
あたしと璃子がどんな気持ちでいると思ってるの?!」


実紅は怒り、璃子は黙ったまま。

何も答えない私を追い詰めるように、実紅がどんどん怒りだす。