桜の約束





雑貨屋さんはゲームセンターより一個上の階だから、エスカレーターで登る。



小さな小物から、アンティークのような家具まで置いてある雑貨屋『メアリ』。



どちらかというと女性の客が多くて、入るのをためらう。



それでも、桜に続いて店に入った。



「わ、かわいい…」



桜が手に取ったのは、オルゴール。



しかも鍵付きで、小さな小物なら鍵のついたこのオルゴールに入れられそうだった。



「欲しいの?」



「ううん。いらない」



本当に要らないらしく、さらっと棚に戻した後は目を向けることがなかった。



その奥にあるペンダントや、髪飾りを手に取っては戻す。



「あ…」


桜が小さく声をあげたのは、指輪のコーナーだった。